松戸市の刑事事件の最新情報を解説
- By: Aquaticinvaders
- カテゴリー: 刑事弁護
2018年も半分が過ぎようとしていますが、今年は新潟女児殺害事件、東海道新幹線殺傷事件、富山の交番警官殺人事件など連日凶悪事件の報道が耐えません。私たちの住む町の犯罪動向はどうなっているのか、気をつけられることはないか、気になるところですね。
そこで今回は、松戸市の最新犯罪動向について、統計に基づいて分析してみるとともに、特に重要な犯罪から逃れる方法をご紹介します。
松戸市の犯罪発生件数
まず、松戸市の治安はどうなっているのでしょうか。松戸市は都心のベッドタウンであり、千葉県第3位約48万人もの人口を誇る都市です。人口は年々増加しており、間も無くオリンピックも開かれることから町が賑やかになって喜ばしい反面、犯罪も増加するのではないかと心配な方も多いのではないでしょうか。
しかし、実は松戸市の犯罪発生件数は年々減少傾向にあります。なんと平成29年の犯罪認知件数はピーク時である平成11年の3分の1程度なのです。直近5年分の犯罪の認知件数は次の通りです。
平成24年:6,435件
平成25年:5,996件
平成26年:5,362件
平成27年:4,792件
平成28年:5,107件
平成29年:4,353件
松戸市犯罪発生情報
(https://www.city.matsudo.chiba.jp/kurashi/anzen_anshin/bouhan/hanzaihassei.html#cms100CB)
人口が増加しているにも関わらず犯罪が減少しているということから、街全体の治安が大きく向上していることがわかります。また、平成30年に入ってからも1月末の時点で犯罪認知件数は前年比マイナス115件の274件にとどまっており、現在まで減少傾向は続いております。松戸市民の方々の地域防犯活動の成果といえるでしょう。
では、現在発生している犯罪の種類ごとにはどのような傾向があるのでしょうか。
発生犯罪の種類と対策
(1)凶悪犯罪(殺人・強盗・放火・強制性交罪)
平成29年度の松戸市の犯罪のうち、凶悪犯罪が占める割合は0.4%程度、件数にすると17件程度です。しかし、犯罪の内容が重大なだけに恐ろしいですね。また、実は平成30年度5月末の段階ですでに13件もの凶悪犯罪が発生しており、例年よりも凶悪事件が起きやすくなっていると言えます。
千葉県全体の統計によると、凶悪犯罪の中でも特に多いのは強盗で、全体の約38%を占めています。そして強盗の中でも千葉県警が特に注意喚起をしており、今年に入って増加しているのが路上強盗です。路上強盗は人気のない路上でいきなり襲いかかり、金品を奪おうとしますので、一旦出会ってしまうと逃げ切ることも難しそうです。そこで、最善の策は路上強盗のしやすい場所に近づかないことになります。
ア 明るく人通りの多い道を利用する
暗い道、暗い場所、人通りのない道は路上強盗をする絶好の場所です。単独で通ることは必ず避け、不用意に近づかないようにしましょう。
イ 深夜の帰宅はタクシーを利用する
飲み会の後や仕事帰りは疲れて判断能力が落ちがちです。うっかり暗い場所を通ってしまったり、近道をして狩場を通ったりしてしまうかもしれません。深夜に帰宅する場合はタクシーを利用するか、家族に迎えにきてもらいましょう。
ウ 防犯グッズを持ち歩く
防犯ブザーなどの防犯グッズを常に持ち歩きましょう。カバンなどの目に見える場所につけておくことであらかじめターゲットから外されるようにすることも大切です。
これらの対策は殺人、強制性交(強姦)といった他の凶悪犯罪の被害を免れるためにも有効です。必ず守るようにしましょう。
(2)窃盗
松戸市で最も多い犯罪が窃盗です。松戸市において発生する犯罪のうち、実に60%以上の犯罪が窃盗なのです。窃盗の具体的な内容としては、空き巣や事務所荒らしなどの侵入盗、自転車盗や自動車盗などの乗り物盗、ひったくりや万引きなどの非侵入盗となっております。松戸市は都心のベッドタウンとして発展し、裕福な方が多い町ですので、空き巣などの窃盗犯にとっては絶好のポイントなのかもしれません。
ア 家を強くする
自宅・事務所の防犯設備を整えるということです。ドア・窓に二つ目の鍵(補助錠)を取り付けること、防犯ガラス・防犯フィルムの利用が推奨されています。また、「CP
部品」という防犯性の高い建物部品を利用することも推奨されています。
イ 地域の目を強くする
日頃から挨拶、声かけなどのご近所づきあいを大事にしたり、町内パトロールをしたりすることで地域の連帯感を強くし、地域全体で犯罪の発生を抑えることも重要です。連帯感の強い地域であることだけでも犯罪のターゲットから外れやすくなります。
ウ カバンは車道と反対側に、しっかりと抱えて持つ(ひったくり対策)
ひったくりは、あなたの後方からバイクでカバンを狙ってくると言われています。実際、ひったくり犯の約5割は犯行にオートバイを使用しています。不意に引っ張られ、転倒して重傷を負うケースも少なくありません。ターゲットにならないためにも、カバンは歩道側に持ち、しっかりと抱えて後ろからオートバイの音が聞こえてきたら注意するようにしましょう。
(3)知能犯(詐欺・横領など)
知能犯はほとんどが詐欺です。詐欺事件は松戸市で最近増加しており、平成29年度は前年度の2倍以上の173件の詐欺事件が発生しました。特に松戸市では、オレオレ詐欺、架空請求詐欺といった「電話de詐欺」が急増しており、市が注意を促しています。
ア 知らない電話番号は疑う
家族からの電話なのに、知らない電話番号からかかってきたら疑いましょう。よく使われる口実として、「電話番号が変わった」、「会社の電話からかけてきている」といったものがあります。一旦切って、知っている電話番号で本人に確認しましょう。
イ よく使われる口実を理解する。
アでも少し紹介しましたが、振り込め詐欺でよく使われる口実、キーワードをあらかじめ知っておくことは重要です。突然の見知らぬ電話に驚いても、キーワードによって「これは詐欺かも」と思い直すきっかけになります。以下のようなキーワードが出たら、詐欺なのではないかと疑いましょう。
- 携帯を変えて電話番号が変わった
- 会社の電話からかけている
- 風邪で声が変わっている
- 会社のお金を使い込んでしまった
- 女性を妊娠させてしまった
- 誰にも言わないで欲しい
- 今日中にお金がいる
- 還付金が受け取れる(年金未払い分、医療費など)
- ATMの使い方を指示する
- 宅急便(レターパック、メール便)でお金を送って
- 部下(または友人)にお金を渡してほしい
ウ 怪しいと思ったら警察に相談する
自分一人では判断が難しい場合や少しでも怪しいと思った場合には、恥ずかしがらずに警察に連絡することが重要です。
4 犯罪に遭ってしまったら
(1)警察に知らせる
まずは警察に知らせることが重要です。迅速に捜査に取りかかることが犯罪の解明に重要であり、被害品の返還やその後犯罪抑止につながることになります。また、被害者支援センターや犯罪被害者給付金制度を紹介してもらうこともできます。
相談窓口
- 松戸警察署:047-369-0110 松戸市松戸558-2
- 松戸東警察署:047-349-0110 松戸市八ケ崎4-51-9
千葉県警本部「相談サポートコーナー」
- 電話 043-227-9110
- 相談時間 祝日を除く月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分まで
(2)弁護士に相談
弁護士というと被疑者・被告人といった加害者側につくものとのイメージがあるため意外と思われるかもしれませんが、弁護士は被害者の代理人として活動することもあります。被害者代理人の弁護士が行う業務としては、被害を受けた相手に対する損害賠償請求のほか、被害届の提出や告訴・告発といった捜査の端緒となる手続きを行うことがあります。
弁護士に相談する際は、お近くの弁護士事務所の無料相談会や松戸市の市民法律相談、法テラスを利用することがオススメです。
ア 松戸市の市民法律相談
松戸市では、法的なトラブルを抱えている方に対して法律家による無料相談を実施しています。
予約制となっていますので、お電話か来庁により事前に予約してください。
お問い合わせ
松戸市広報広聴課で行っている相談
(https://www.city.matsudo.chiba.jp/shiminnokoe/soudan/kouchou_soudan.html)
総合政策部 広報広聴課 広聴担当室
千葉県松戸市根本387番地の5 本館2階
電話番号:047-366-7319 FAX:047-366-2707
イ 法テラスの無料法律相談
法テラスでは、経済的困難など一定の条件を満たす場合には、無料法律相談を受けることができます。
松戸市法テラス
(https://www.houterasu.or.jp/chihoujimusho/chiba/access/matsudo/index.html)
電話:050-3383-5388
所在地
〒271-0092
松戸市松戸1879-1
松戸商工会議所会館3F